コスパ最強‼ワンコイン??秋田グルメの伏兵 十文字ラーメン

(出典:Youtube)

目次

1. 十文字ラーメンと十文字の地名

   
 秋田県横手市といえば、秋田グルメの代表格の横手やきそばが有名ですが、同じ横手市内の十文字町には、横手やきそばほど知名度はないものの、横手やきそばと肩を並べるほどの麺グルメが存在します。それが、「十文字ラーメン」、またの名を「十文字中華そば」です。
 「十文字ラーメン」は、秋田県横手市十文字町で食べられるご当地ラーメンです。 歴史は古く、昭和10年に、「元祖十文字中華そばマルタマ」が創業して「十文字中華そば」を提供したのが始まりです。
  十文字ラーメンの特徴は、麺は、かんすいを使わずに練り上げているので、 独特の食感と細い縮れ麺になります。 スープは、鰹節や煮干しなどの和風の味付けで醤油ベースです。 具材に麩が入るのも、十文字ラーメンの特徴のひとつです。 
 ちょっと気になる十文字の地名の由来ですが、昔の羽州街道と増田街道が交わる十字路が、この地にあったことにちなんで、地名になったそうです。十字路と言っても当時は無人の広い草原の中にあったので、冬の雪の季節、特に吹雪で道に迷う人が多かったそうです。
 これを見かねた増田地域の通覚寺の住職天瑞師が、「猩々(しょうじょう)の道標」をこの十字路に建てました。猩々とは 中国の伝説に登場する想像上の生き物で、「お酒の神様」「親孝行の象徴」「富をもたらしてくれる福の神様」として人々から信仰されていました。「猩々の道標」は、猩々の姿を形どり、酒がめを前に、右手に柄杓左手に盃を持っています。酒がめに「猩々乃 左ハ湯沢 右よこて うしろハます田 まへハあさ舞」と刻まれています。

2. 十文字ラーメンの始祖 「元祖十文字中華そばマルタマ」

 「元祖十文字中華そばマルタマ」は、十文字ラーメンの始祖のラーメン店です。昭和10年に、ここ十文字で創業しました。当時は太平洋戦争の真っ只中で、十文字町にも多くの中国人が住んでいました。中国人から製麺の技術を習い、マルタマで考えた和風スープを合わせて提供したのが十文字中華そばの始まりです。          
 店内に入ると、入ってすぐに、緑色の「食券をお求め下さい」と書かれた吊り看板があります。カードやQR決済の食券の券売機を導入している飲食店の多い中、昭和の時代にタイムスリップした感じです。前金制で、先にお金を支払うと、小さなバインダーにはさまれたレシートを受け取ります。これが緑色の吊り看板に書かれた「食券」になります。

3.コスパ最強‼ワンコイン??元祖十文字中華そばマルタマの『中華そば』

 
 「元祖十文字中華そばマルタマ」の十文字ラーメンの『中華そば』は、令和の時代に、財布に優しいワンコインの500円で食べることができます。500円だからといって、できあいのスープに具のないラーメン…というわけではなく、ハイグレードなラーメンです。 
 透きとおったあっさりした醤油スープは、ほんのり煮干しの香りがします。レンゲを口に近づけると、更に煮干しの香りがしますが、しつこさは全くありません。
 麺は、かん水を極力使用しない自家製麺で、細くて縮れています。モサっとした食感で、モッチリとか強い感じじゃない麺ですが、あっさりスープとの相性が抜群です。
 具は、海苔・メンマ・ネギ・チャーシューに、かまぼこと麩が乗っています。麩は、たっぷりとスープを吸っていて、口の中でスープがはじけて、とても美味しいです。

4. 基本情報

 「元祖十文字中華そばマルタマ」の基本情報を詳しくご紹介いたします。
 場所は、秋田自動車道 横手ICより車で約10分です。公共の交通機関を利用する場合の最寄り駅は、JR奥羽本線 十文字駅から900mで徒歩12分です。

店舗概要
住所:秋田県横手市十文字町佐賀会字上沖田37-8
電話番号:0182-42-0243
営業時間:11:00~19:00
定休日:火曜日
駐車場:あり 20台

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